Nitrousを入れてみた
iOS7のJBが可能になったので、早速iPad Airを脱獄しました。
まだまだ対応していないJB Tweakが多い中、以前から注目していた「Nitrous」が対応との事なので、ちょっと入れてみました。
このアプリは、iPhoneのJavaScriptを高速化するアプリです。iPhoneには2種類のJavaScript実行エンジンが積んであります。
1つは「Nitro」と呼ばれる高速なJavaScriptエンジン。こいつはSafariとiBookで「のみ」使えます。特権アプリでしか使えません。
もう1つは「遅い方」のエンジン。ほとんどのアプリはこの「遅い方」のJavaScriptエンジンを使います。Safari以外のブラウザも。
この「Nitrous」は、全てのアプリで「遅い方」ではなくて「早い方」のJavaScriptエンジンを使うようにするTweakです。
有料アプリなので、海外Amazonのアカウントをサクッと作り、クレカを登録。このアプリは1ドルなので100円程度です。細かいやり方は他のブログを参考にしてください。この辺とかわかりやすくていい感じです。↓
http://tools4hack.santalab.me/howto-cydia-store.html
ベンチマークを取ってみた
iPad AirJBed iOS7 です。対応していないのでTweakはあんまり入っていないです。
ベンチマークはおなじみのSunSpiderとGoogleのoctane2.0で取ってみました。
http://www.webkit.org/perf/sunspider/sunspider.html
https://developers.google.com/octane/
結果は一番下にあるよ!
Nitrous OFF
Safari 5437点 これが早いのか遅いのかはわからない。
iCab Mobile 1103点 遅すぎるw5分の1の速度。
Chrome 1098点 こちらも同様に遅い。Javascriptのレンダリングエンジン格差を確認。
Safari 372.3ms 早い…のか?ちなみにMBAirで測ったスコアは189.2msでした。
iCab Mobile 1369.3ms やっぱり遅い。やっぱりここも4倍くらいの格差がある。
Nitrous ON
NitrousをONにして計測してみました。設定で一括変更できます。過去バージョンだとアプリごとに設定できるみたいですが、最新版はできないようです。
iCab Mobile 1103 → 5276 5倍くらい高速に
Chrome 1098 → 5097 これも5倍くらい高速になった
Safari 372.3ms → 376.2ms 変わらず。
iCab Mobile 1369.3ms → 418.9ms 3倍くらい高速化。すごい。
ベンチマークまとめ
SunSpider
Nitrous | Safari | iCab Mobile |
OFF | 372.3ms | 1369.3ms |
On | 376.2ms | 418.9ms |
高速化率 | 変化なし | 3.27倍 |
octane2.0
Nitrous | Safari | iCab Mobile | Chrome |
OFF | 5437 | 1103 | 1098 |
On | 5489 | 5276 | 5097 |
高速化率 | 変化なし | 4.78倍 | 4.64倍 |
JavaScriptの高速化はされた!が、しかし…
Javascriptは高速化された。間違いなく。最大で5倍程度。が、しかし。しかしだ。
実際のサイトではどの程度の高速化になるのだろうか?
Chromeのデベロッパーツールで表示時間を確認した所、やっぱり通信速度とサーバのレスポンスの方が重要だ。
例えば100msが5倍高速化されても20msの実行時間。80msの差なんて通信速度とレスポンスの差には遠く及びません。
いや、JSをバリバリ使うサイトでは差があるのでしょうが、jQueryをちょろっと使う程度のそこら一般のサイトの閲覧では誤差です、誤差。
100円分の差があるのかと言うと正直微妙です。
こんなセキュリティの問題もあるみたいだし。
http://d.hatena.ne.jp/naoya/20120629/1340940873
まぁ買ってしまったからには使いますけどね。実際に早くなるし。