千葉県立袖ヶ浦高校にiPadを活用した授業の視察に行ってきた その①

      2014/02/15

千葉県立袖ヶ浦高校
http://cms1.chiba-c.ed.jp/sodeko/htdocs/
の情報コミュニケーション学科の授業を観てきた。
公立学校では数少ない、iPadを使った授業を展開している。

先月末に校長より、うちの学校でも導入できそうか、どこまでなら導入できるのかを探ってきてくれ、と指示を受け、いろいろ考えてみた。

考えた結果→ デジタル教科書が普及しない、たった一つの理由

この記事では、袖ヶ浦高校での視察の流れと、そこでどのような説明を受けたのか、を書こうと思う。視察中にメモした事を転記するので、断片的な情報になるかもしれませんが、行間を読んでそれっぽく補完してください。

12月末。本校校長より視察の依頼

ちょっと時間あるときに来てもらえるかな?と校長室に呼ばれる。校長室には何度も行っているが、何回行っても慣れない。緊張する。
ここには詳しく書けないが、本校でもタブレットを用いた授業展開ができないかどうか、模索しているようだ。そこで、近隣の県立学校で成功している学校、袖ヶ浦高校を見てきてくれ、という次第。

視察レポート

本校以外にも4校の教員が視察に来ていた。山形や大阪など、かなり遠方の方もいた。昨日は別の学校を見てきたと言っていた。
9時30分より校長挨拶。ざっくりとした学校説明、及び目標とする教育、導入に至った経緯などの説明を受ける。

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校長挨拶の抜粋

  • 継続を体感できるような教育をしたい。校長自身、毎日ブログを更新している。 → ほぼ毎日・・・校長
  • ICT機器を用いた教育。何のためにやるのか。アプリやデバイスの扱いを習熟させるためではない。コミュニケーション能力や知識の活用能力、主体性を向上させるためである。知識だけでなく、それをどう活用するか、いわゆるPISA型の能力を伸ばしたい。
  • いま文科省で言っている、言語活動の充実。ref.文科省のリーフレット このリーフレットの内容はほとんど実践できています。そう、iPadならね。
  • タブレットは、教科書やノートなど、何かの代わりに使っているのではない。今まで使っている文房具に追加して使っている。
  • 授業中に、その場で色々なことを調べられる。PC室に行かなくても。隣の人の意見が共有できる。そうすることで、他人と意見が比較できる。さらに、自分の意見を認識することができる。

その後、授業見学に。

授業内容の抜粋

  • 1年生の「情報コミュニケーション」 という学校設定科目。プレゼン。
  • 著作権について。4−5人の班に分かれて、教員が決めたテーマ、例えば商標権について調査し、発表する。テーマは班ごとに違う。
  • すでに何時間か時間を取って、授業中に調査やスライド作成などを行っていた。
  • Keynoteを使い、視察に来た教員に向けてプレゼン。普段は前のプロジェクターに写してプレゼンをしている。
  • PingPong - リアルタイムアンサーチェックシステムや、ednityなどのツールを使って、生徒の理解度を確認。

授業終了後、その場に残って詳細な説明と質疑応答。袖ヶ浦高校に情報コミュニケーション科を導入した永野先生が対応。

永野先生の説明と、質疑応答の抜粋

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  • スマホなど、便利だがトラブルに→学校持ち込み禁止、という所もある。また、影の部分のみを教え、怯えて使えなくなるのも問題。
  • そういったことを、多くの親は学校で教えてほしいと思っている。が、実際にはあまりできていない。
  • 100年前から一斉授業という授業のやり方は変わっていない。社会が変わる中、それで良いのだろうか?
  • 設備について。県のLANは通信の制限が厳しいから、iPad専用のインターネット回線、フレッツ光を独自に契約して、無線LANを校内に構築した。なので、学校LANや県のLANとは完全に分かれている。
  • iPadは自己管理で自己責任。そして本体のカバーは必須。落としてもわりと大丈夫。
  • 教科書とノートは紙のものを使っている。デジタル教科書的な使い方はしていない。普通の、一般的な学校の授業に、iPadを追加したイメージ。よく、授業から紙を排除したものだと勘違いされるが、全く違う。
  • なぜiPadか。1番まともだから。アプリも多いし。
  • 動画を含んだ教材を教員が作って、Dropboxに放り込むと、生徒が勝手に見る。実習とか、実験とか。
  • iTunes Uを使って、授業を録画して生徒に公開している。
  • iPadは校務では使っていない。教員用のiPadも自費。
  • BYOD(Bring Your Own Device)は多くのメリットが。説明とは関係ないが、いきなりBYODって言っても多くの人はわからないはず。
  • これをやったから模試の偏差値が上がるか、というとそうではないが、それ以外の能力は高い。PISA型の能力は間違いなく高い。
  • 朝の連絡をTwitterでやって、空いた時間で朝学習をやっている。そういう取り組みで、偏差値も上がっていってほしい。
  • 運用について。情報コミュニケーション学科、3人で回している。1人は実習助手なので、実質2人。
  • 導入について。県から指定を受けて、新学科を設立。あまり予算が付かず。はじめは中学生に敬遠された。何やるかわからないし。でも、宣伝する事によって生徒は確保されるようになった。
  • 困っていること。パズドラとLineだけはブロックした。あまりやりたくないが…
  • iPadを買う事に対する保護者のクレームは無い。この手の教育活動に理解がある親が多い。

視察の内容はこんな感じでした。

長くなったので、考察や突っ込みは次回にします。

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