桧家「Z空調」の電気代は本当か?

      2017/10/22

家を買おうと思って、いろいろと調べています。
桧家住宅、桧家不動産の「Z空調」が全館冷暖房ということでいろいろと調べてみました。
ですが、調べれば調べるほど電気代に関して疑問が出てきたのでエントリを立ち上げました。

桧家のZ空調とは

桧家が推進している全館空調システムのことですが、何のことはない、ダイキンのカセットビルトイン型のエアコンから各部屋にダクトを伸ばして送風をする、というものです。
特許申請をしているようですが、特許番号:2016-229051 で検索しても出てこないので、現段階では申請をしただけでしょう。審査が通れば特許の内容が公開されるはずですので、それを見てもいいと思いますが、そんなに高度な発明だとは思えません。
第1種換気と組み合わせたからすごいのかな?でもそんな仕組みは他でもいくらでもやってますよね。公開が楽しみです。

調べたら詳細が公開されていました。

https://patentfield.com/patents/JP20160229051#grant_claims

第1種換気と天井裏の空調を組み合わせて各部屋に給気して、床下から排気するよ!
今までは天井とか小屋裏に吸排気装置があってうるさかったりダクトの引き回しが大変だったけど、これは基礎に第1種換気の装置を置くから静かだしダクトの引き回しが楽チンだよ!
って事みたいです。詳細は公開情報を読んでください。
いろいろと考えられているようです。仕組みとしては合理的なように思えます。

実験棟の仕様は?

ただ残念な事に、電気代の算出根拠が公開されていないようです。稼働時間と設定温度だけです。実験棟を建てて実際に運用した結果、との事ですが、肝心の実験棟の仕様が公表されていません。

断熱の仕様は?

断熱の仕様が違えば、電気代も変わってくるはずです。疑問に思うところをいくつかピックアップしてみました。

一般的な物件のアクアフォームの厚みに関して、営業に聞いてみた

桧家の一般的な物件に関して、アクアフォームの厚みは、

屋根 95mm
壁  80mm
外気に接する床 120mm
基礎 40mm

との事です。(関東のⅣa地域の場合。他の地域はわかりません。
吹き付け断熱材はその厚みによって性能が左右されるので、実験棟のアクアフォームの厚さがわからないとなんとも言えません。埼玉の伊奈は関東の5地域(Ⅳa地域)ですので、上記のアクアフォームの厚みと同じでなければ電気代が大きく変わってくるはずです。

サッシは?

桧家は標準でlixilのサーモスLとLaw-Eの複層ガラスを使用しているようです。
lixilのサイトを確認すると、
「サーモスL」 熱貫流率2.33
これも家の断熱性能に大きく関わってくる所なので、同等でなければ電気代が変わってきます。

桧家の気密性(C値)0.7はモデルルームの値

実験棟での気密性(C値)は0.7㎠/㎡と書いてあります。住宅展示場に行ってもデカデカと書いてあります。
営業は、「アクアフォームだから気密性は取れる」と言います。
が、しかし。アクアフォームを吹いている日本アクアのサイトを見ると、

相当隙間面積C値(cm2/m2)は2.0以下

http://www.n-aqua.jp/products/data.html

この差はなんでしょうか?日本アクアが最悪値を表示、桧家が最良値を表示しているのでしょうか?
高気密、高断熱を謳うメーカーがC値の測定用として作ったモデルルームでC値0.7、一方、一条工務店なんかは全棟の実測平均で0.6程度は出しています。
C値は施工の状態によって左右されるので、もちろん、桧家の全ての住宅でC値0.7ではないはずです。
隙間が多いと余計に電気代がかかるので、ここも重要なポイントになります。

エアコン自体の省エネ性能が悪い

そもそもの親玉、ダイキンのアメニティビルトインタイプのエアコンの性能が悪いです。
Z空調で使用するエアコンの機種名はS28RLV〜S50RLVで、通算エネルギー効率(APF)は4.3〜5.3となります。

http://www.daikinaircon.com/sumai/aircon/housing/built_in/spec/index.html

最近の高効率エアコンは6.0以上、高効率の物では7.0以上の物もあります。今後はもっと良くなるでしょう。
電気代の比較は比例計算なので簡単です。
APFが4.0のエアコンと6.0のものでは電気代が1.5倍違ってきます。
数が出ないから性能が上がらないのか、形状的に難しいのかわかりませんが、とにかく省エネ性能は悪いです。
今後、Z空調に搭載するエアコンの性能が上がれば電気代は安くなるはずですが、現状ではこの型が載っています。

まとめ

まだZ空調を搭載した家が少ないので評価されていない段階なので、実際の環境でどの程度の電気代になるかは未知数です。
Z空調の電気代が「年間62,227円」というのは恐らくベストな環境の数値なのでしょう。(実験棟なので、人の出入りが少ない、コンロの火や冷蔵庫、テレビや照明などの他の熱源が無いなど)
また、比較対象としている一般家庭のエアコン代「年間69,753円」という金額に関しても、現在の一般的な家庭でエアコンだけでそんなに電気代かかっているんですかね?
「実験の結果だ」と言われればそれまでなのですが、直感的に、経験的にはそんなに電気代はかからないように思えます。

ただ、特許の情報や構造を見るに、「1年中快適に過ごせる」というのは間違いないようです。
電気代を抑えるには追加でお金を出してサッシを変えるとか断熱性能を上げると良いかもしれませんね。

 - Disる